やっぱり英語がしゃべれないといろいろ捗らないツライタスケテ

 

 今年の頭にイギリスに行ったのだが、その時に英語であたふたした話しを記していなかった。まぁ、そのなんだ。意図的に?

 私は英語はさっぱりなのだが(もちろん英語以外もさっぱりだ)、当然現地では英語でやりとりをする必要が発生したのだった。

 で、思っていたよりわからん。いやーなに言ってんだがもうさっぱり。普段英語の映画を観ていて何となく意味がわかるから「なんとかなるべぇ」とか思っていたんだよね。けど、よくよく考えてみると、それって字幕も一緒に観てるからだった。いっけなーい!勘違いしちゃった☆ っておい。

 

 とにかく本場モンはすんばらしくわからんかったんよ……。

 

 また、あれだよ。むこうの人らもさ、こっちが「わからんよー」って雰囲気全開なんだからさぁ、もうちとゆっくりしゃべるとかしてくれてもよさそうなモンなのに、そういうのなし!いや、本当になし!手加減なし!の容赦なし!頼んますよマジで。ストレンジャーにもっと優しく!もっと愛をっ!

 でもねぇ、シチュエーションや、かろうじて聴き取れる単語なんかで、なんとなくわかたりもするのよ。英語はまだ。

 

 バッキンガム宮殿で衛兵の交代をボケらーっと見ている時なんか、メジャー観光スポットだからギャラリーが他国籍だったりするわけ。んで、東欧系の人たちが興奮してなにやらしゃべくりまくってんだけど、こっちは1ミクロンもわからん。ってか、英語以外は単語も知らんからね。完全にお手上げ。

 

 まぁ、そんな調子でわかったりわからなかったりしていたんだが、ちょっと困る事態に遭遇し始めたのだ。なにかと言うと、むこうの言っていることがわかっても、こっちがしゃべれないのだ!!うん、まぁ、映画観てる時にこっちはしゃべんないもんな。しかたがない。うん、うん。

 だいたい言ってることの予想はつくので、知っている単語を切って貼って答えようとするのだが、その返答がマズかった。

 

 ロンドンのビクトリアコーチステーションというバスターミナルの売店での話し。サンドウィッチとコーヒーを買ったあと(指差しジェスチャーをフル活用して無事に買えた)、となりの売店で売っているパイも食べたいという話しになった。ふーん、おいしそうだよね、買えば?とか人ごと全開で聞き流していたらお前が買ってこいってことだった。なにこれイジメ?パシリ?焼きそばパンは無いと思うよきっと?

 んで、渋々買いに行ったわけですよパイ。ここでも指差しジェスチャーが炸裂したため注文は無事に店員のオバちゃんに伝わった。指差しジャスチャーマジ最強。

 

 ここからだよ、泡吹くのは。

 

 オバちゃん、やり手のようでアップセルを始めたのだよ。他のパイとコーヒーも一緒にどうだ?的なことをしゃべりはじめたんよ、たぶん。ご一緒にポテトもいかがですかぁー?って感じ?

 んで、コーヒーはあるし、サンドウィッチもあるからパイももういいし…。ブドウ糖をエネルギー源にフル回転するマイラブリー脳みそ。不要である旨の意思表示をせねば!と回答を算出(この間2秒)そして、私の口がゆっくりと開き、しっかりはっきりと言葉を紡ぐ。

 

「No」=(いらねぇよ)

 

 オバちゃんのセールストークに被せるように吐き出されたその単語が、どのような印象を与えるモノなのかを普段の俺は知っている。そう、失礼極まりないのだ。

 当然オバちゃんも気分を害す。

「Noとか言っちゃってるよコイツ!ちょー失礼じゃね?あぁ?」って雰囲気の話しを早口で同僚のオバちゃんにしゃべりはじめた。

 フォローしたかったのだが、それもなんと言っていいのかわからず、そのまま無言で過ごしてしまった。

 すまん。オバちゃん。あなたに無礼をはたらきたかったわけじゃないんです。許して。

 なんとも悔しい想いをしました。

 

 そしてまだある。今度は地下鉄の駅でオッちゃんに話しかけられるという事案が発生。「なんとかどーのこーのに行くにはどうしたらいいのか?」的な内容と思われ。

 ふっ。わかるはずもない。なんってたってこっちとらストレンジャー。ってか、明らかに聞く相手を間違えてるよね?キョドってるアジア人に聞いちゃうかそれ?ジモピーちがうぞ?

 ここはひとつ、私では問題解決の役にたてそうにないことを伝えてあやまろうと、意を決して唇を少し舐めてから丁寧にしゃべりだす。

 

「I don't know」=(しらねぇ)

 

 道がわからず困っている御仁にたいしてなんと礼を欠いたぶっきらぼうな返事。さすがにやばい!と思って、今度は精一杯すまなそうな表情と首の振りを組み合わせて「sorry」も追加。どうだこのコンボ。

 それを聞いたオッちゃんは「おまえに聞いた俺がバカだった、わるかったな」って感じで右手を軽く振りながらホームの先へと歩いていった。

 

 などなど上記の2件。最低限の意思の疎通は図れたものの、文明人としてのマナーを欠いた対応であったことはおそらく否定のしようがない。英語ができないことを本当に悔しく思ったロンドンだった。

 

 日本に帰ってきた私は、早速この悔しさを原動力に英語学習に打ち込み、現在猛烈なスピードで英語がペラペラになってきている。この分なら次回はちょー余裕。本気出せばすごいのよ俺。

 ってことにはならずに…なんと言いましたかねあれ。あぁ、そうそう。

 

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」

 

 日本語ってすばらしいですね。